トンビアタック
こんにちは。
藤デザインのアンドウです。
先日、彼女とスパムおむすびを持って御崎の公園に行きました。
地上から高い位置にある公園なので、海が一望できます。
芝生やベンチもあって、ファミリーや老夫婦、犬の散歩できた方など「平和」という言葉が似合う昼下がりでした。
海に向かって丘を下る階段の中腹にとてもよいベンチスポットがあり、そこで食事を取ることにしました。
僕が先陣をきって、紙袋からラップに包まれたまだ暖かいスパムおむすびを取り出し、ラップをサッと開き、かじりました。
「我ながら美味しくできたな。」
そう思いながら食べ進めていました。
スパムおむすびって良いですよね。
「食事!」って感じの
オールインワン感がいいです。
携帯しやすいですしね。
「これさえあれば、何もいらない」
なんです。
彼女も同じように、おむすびを出して一口かじりました。
味わいながら景色を見ている時に、バッ!と茶黒い影が僕たちの間を駆け抜けていきました。
トンビです。
トンビがスパムおむすびを奪いにきたのでした。
欲張り目に作ったおむすびは大きかったので、一度の襲撃で奪うことが出来ず、スパムおむすびはウッドデッキの上に散らばりました。
なんというか、
襲撃直後には、「驚き」「恐怖」などさまざまな感情が止めどなく溢れてきますが、一番強い感情は「イラっ」でした。
トンビに、食べ物を襲撃されたら人間はイラッとします。
「この野郎!」
「せめて一発で成功しろよ!」
って思いました。
何年か前にも坂越湾で、同じことがありました。友達たちとソフトクリームを海辺で食べようと、歩いて海辺に移動してる時に、
バサっ!
ってきました。
その時も、イラッとしました。
んー、
例えば、
地面にトンビがいて、鳥類特有のジャンプ歩きで僕に寄ってきたら、普通に食べ物をあげるかもしれません。
「かわいいな。食え食え」
って感じで、あげると思います。
それを、
バサっ!
と来られたら、やっぱり人間「イラッ」とするんですね。
ある意味、不器用なんだと思います。
そこに客観性が全くないんですね。
なんというか、人間を理解してないですし、自分の魅力もわかってない。
そんなリスキーなことしなくても、猫とか見てたら超賢い。
客観性がしっかりとある。
「ちょうだい」って感じで自身の最大の武器である愛嬌を使って寄ってきます。
それに比べると、傲慢だし、後先のことを考えてない。
かわいい感じでやってみて失敗したら、奪うくらいでいいと思うんですけど、その勇気が出ないし、方法を知らない。
本当に飢えてたら仕方ないんですけど、虫とかネズミとかいるでしょう。
結局、楽なんだと思います。奪う方が。
全くもって卑劣な発想です。
まぁ、人間が自然を奪ったと言えばそうなんですけど、今に始まったことではないですし、人間なりのサバイブの結果がこうなだけなので、そっちはそっちで考えてくれよと思います。
「他の種の生物同士が仲良くなることは、こんなにも難しいのか。ていうか、そっちはやる気ないじゃん。」っていう感情も含めて
「イラっ」
っとしました。
まぁ要するに、
僕が作ったスパムおむすびは、人間の味覚を超越したとんでもない魅力があるということです。
まさしく罪。
ギルティです。
というか、スパムの魅力。
おわり
ps
その後、トンビは3回目のトライで無事スパムを拾い上げていました。
ところが、拾い上げた瞬間、空中で2羽のトンビに襲撃されていました。
その横では、トンビとカラスが喧嘩をしていました。
きびしいな。
と思いました。
結局、トンビに視線も奪われ、景色に目を向けることはできませんでした。